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2006年11月 アーカイブ

2006年11月13日

経営情報学会

11/11-12に経営情報学会@神戸に参加。2本論文発表(うち1本はキユーピーの高山部長が筆頭著者で発表者)
1)高山勇・小川美香子
タイトル:食品トレーサビリティシステムにおけるUCC/EAN128コードの導入効果
[要旨]ワンステップバック、ワンステップフォワード発想に基づき組織間連携を実現し、トレーサビリティを確立する場合、情報連携の鍵となるコード、およびその標準化が課題となる。生産地から複数段階の加工工程を経た原材料を、複数種類用いて生産する加工食品の場合、トレース(追跡/遡及)するためには、製品の製造日、ロット等の情報を複数の原材料と紐付けできることが重要となる。こうした情報項目は、食品業界で従来使用されてきたJANコードには含まれていない。本稿では、キユーピー株式会社の事例を中心に、加工食品業界におけるUCC/EAN128コードを採用した標準化の取り組みと、導入状況、その効果について報告する。

2)小川美香子
タイトル:情報開示の戦略的位置づけとフードチェーンにおけるデータベース構造
[要旨]資源依存パースペクティブを用いると、組織が自律化戦略をとる場合は集中型データベース(DB)構造を、組織が協調戦略をとる場合は分散型DB構造を選択する可能性が高いと考えられる。ところが、トレーサビリティシステムを活用して積極的に情報開示に取り組む石井食品株式会社の場合、協調戦略でありながら集中型DB構造を取る。本稿では、石井食品の事例も含めて、加工食品メーカーの戦略とフードチェーン全体におけるDB構造との関係を、資源依存パースペクティブを用いて説明することを試みる。その上で、資源依存パースペクティブの限界を指摘する。

2006年11月18日

Web2.0≠みんな

昨夜の最大の気付き。 『Web2.0 って、みんなじゃなくていいんだ』

利用者(含自分):つながる人は”みんな”じゃなくていい
   ⇒ 知ってる人/好きなモノ同士だけでつながる、それが”シアワセ”
      (ネット上にいる無限の他人はあくまで他人、将来もずっと他人)

事業者:サービスもビジネスモデルも、”みんな”はやらなくていい
      ※ 昨夜の議論では、”ヒトのフンドシでいける”という表現
   ⇒ アフィリエイトとか、今ある多様なWebサービスとどんどん連携して、
     ユーザによりよいサービスを提供することに注力する
     昔より低い初期投資・運用コストでOK、だから、それなりに稼げれば十分くっていける

Web2.0って、概念自体が曖昧なことを差し引いたうえでも、なんかキライなコトバでした。
それが、自分の中で、なぜだったのかが判りました。
「ユーザ参加」とか「SNS」のS:ソーシャルとか、Web2.0というコトバがどことなしに
”みんな”という概念を内包してそうな点が気持ち悪かったんですよね、私は。

”みんな○○なんだから”ていわると、ついつい、じゃ、私も、と思ってしまう自分。
でも、”みんな”が強調されるときほど、実際はそうじゃない。
”みんな”というコトバの与える虚像。”みんな”の持つ危さ。

でも、昨夜、フォーシーズンズホテル椿山荘東京「アンフィシアター」で開催された
日経デジタルコア討論会 「WEB2.0ってそういうことだったのか会議」に参加して、
実際は、むしろ、”Web2.0ってみんなじゃなくていい”ことなんだ、と思いました。

Web2.0世代というのが存在するならば、それは”みんな”を諦めていいことに気付いた世代
なのかもしれません。いや、気付くか否かのレベルではなく、そんなことは考えるまでもなく、
当たり前のように個の時代に対応している世代。
そして”みんな”を諦めきれないのWeb1.0世代。

そんな構図が見えた、というのが私の感想。だから、後半、日経のSさんとKさんやIさんが
やんややんやと話をはじめた頃からが、私としては面白かったです。
ちょっとWeb2.0ってコトバが好きになった日でした。

昨夜のそうそうたるゲスト
 > チームラボ 社長 猪子 寿之氏
 > はてな 取締役副社長 川崎 裕一氏
 > ネットエイジグループ 代表取締役 小池 聡氏
 > シックスアパート 代表取締役 関 信浩氏
 > フォートラベル 代表 津田 全泰氏
 > アイスタイル CEO 吉松 徹郎氏

そのうち日経デジタルコアのサイトにも、報告が載るでしょうので詳細はそちらで。

2006年11月23日

ORF2006 in 丸の内

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11/22-23は丸の内界隈でSFCのオープンリサーチフォーラム
プラットフォームラボのセッションではパネルディスカッションのモデレーターをやった。

パネルディスカッション 「創発を誘発するプラットフォームをデザインする」
■日時:2006年11月22日14:00?15:30
■場所: 丸の内三菱ビル M+グランド10階(200席)
■出演者
パネリスト:早稲田大学商学研究科 根来龍之教授 
       横浜国立大学環境情報研究院 竹田陽子教授  
       慶應義塾大学SFC研究所所長 國領二郎教授
総合司会:(株)テレコンサービス 松澤佳郎

■國領先生のメッセージ
・ “つながり” に適度な制約を加えると協働が活性化し、創発が生まれる
・日本の産業の競争力up
■根来先生のメッセージ
ひとりでは作れない時代だからこそ、製品PFの話が共創のPF(ビジネス)レベルの話と連関する
■竹田先生のメッセージ
・PFのデザインには4つの研究課題がある
 ?適切な要約と冗長性を持つIFデザイン
 ?モノと情報の性質の違い
 ?調整とインセンティブ
 ?社会的・心的要因の考慮
・研究によってPFのメカニズムを抽出しデザイン論にすることが重要

2006年11月28日

LV砂川社長来訪

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寒いですね。湘南台の山の上にあるSFCは紅葉が綺麗です。(今日は生憎の雨空でしたが)
今日は、知人の(株)ロケーションバリュー砂川大社長が講演にきてくれました。
桑原先生担当のサイバーマーケティングの授業。私は、まぁ今回はいわば企画屋ですね。
  あ、一応論文書いてる学生の立場で弁解しとくと・・・ (誰に?  ってセンセーに (^^;) )
  来年1月にはちゃんと私も講演しますから・・・  (って、遅筆の弁解になってない (TдT) )

ロケーションバリューは、新聞、テレビ(先日はWBS)などでも紹介される新進気鋭の
ベンチャーで、「おてつだいネットワークス」というモバイル事業を展開してます。
「おてつだいネットワークス」は、超短期の、いわばスポットワークのマッチングサービス。

働き手は、当日、空いた時間で、”ちょっと今から稼ぎたいなぁ”と思ったら、携帯で
「いまヒマ」モードをオンにします。(仕事を探す)
仕事の依頼主は、「急にバイトが休んでしまった!」ときなどに、その場で求人して、
近所にいる働き手候補から、いい人がいないか探せます。(仕事を頼む)

”いま、ここにいる君”だから高まる価値。
それを売買する新しい市場を創るっていう砂川さんの心意気。
今日講演をきいていて、改めて「あっぱれ」と感じた次第です。

といっても、砂川さんの真の狙いは「おてつだい・・・」でなく、会社名のとおり、位置情報の
価値化、位置情報データベース活用なので、「おてつだい・・・」は、”いち事業にすぎない”
そうで、脱帽。
既に他の展開も視野に入ってるようで、これからが益々楽しみです。

今年度中に是非砂川さんを主役にケース教材を書きたい・・・いや、書くぞ!(と宣言してみる)

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